ここまでの記事では、
Excelでの業務管理。
増えていく業務ソフト。
業務そのものの見直し。
そして、自社専用システムにかかる費用。
について考えてきました。
ここまで読むと、
「では、会社の業務を全部まとめた大きなシステムを作ればいいのでは?」
という話にもなりそうです。
しかし、私たちは必ずしもそう考えていません。
**今まで使ってきたものや良い処理方法を、全部捨てる必要はありません。**
むしろ問題なく使えているものなら、そのまま残した方がよい場合もあります。
10年使っているExcelを、無理に捨てる必要はありません
例えば、長年使っているExcelがあります。
担当者も使い方を理解している。
入力にも困っていない。
計算結果にも問題がない。
それなら、わざわざシステム化する意味はあるでしょうか?
「IT化するのだからExcelを廃止しましょう」
という理由だけで作り替えても、費用がかかるだけかもしれません。
同じことは、既に導入している業務ソフトにも言えます。
会計ソフトは今のもので問題ない。
給与ソフトも問題ない。
営業管理も現在のサービスで十分。
だったら、それは残せばいいと思います。
問題は「その間」かもしれません
Excelで作った数字を会計ソフトへ入力している。
営業管理に入れた情報を、別の商材管理にも入力している。
工数管理の結果を給与計算用に集計し直している。
在庫情報を確認して、別の資料を作っている。
という状態になると話が変わります。
一つひとつのソフトには問題がない。
**問題なのは、その間を人間がつないでいることです。**
だったら、全部を作り直すのではなく、
**「その間だけ、どうにかできないか?」**
と考える方法があります。
必要な情報だけを、必要な場所へ
例えば、
Aという業務ソフト。
BというExcel。
Cという会計ソフト。
この3つを使っている会社があるとします。
AもCも使いやすく、今後も使いたい。
しかしAで入力した情報の一部を、毎月Bへ転記して加工し、さらにCへ入力している。
この場合、
AもBもCも全部廃止して、新しい巨大な業務システムを作る。
これだけが答えではありません。
Aから必要な情報を取得できるのであれば、
必要な情報だけを取り出す。
自社で必要な形にまとめる。
必要な計算や確認を行う。
そして、Cが外部からのデータ入力に対応しているのであれば、必要な結果をCへ渡す。
という方法も考えられます。
つまり、
**既存ソフトを置き換えるのではなく、その間に自社に必要な仕組みを作る**
という考え方です。
「全部入り」ではなく、自社に必要な部分だけまとめる
会社の中には、さまざまな情報があります。
営業。
商材。
在庫。
工数。
勤怠。
給与。
会計。
生産。
人員。
社内のお知らせ。
サイネージで共有したい情報。
これらを全部一つの巨大なシステムに入れる必要はありません。
例えば、
営業と商材管理だけをまとめる。
工数と人員情報だけをまとめる。
生産状況と在庫情報だけをまとめる。
複数の業務ソフトから、経営判断に必要な数字だけを集める。
社内に散らばっている情報から、必要なものだけを一つの画面に表示する。
こうした**部分的な統合**でも、十分に意味があります。
むしろ会社にとって必要なのがそこだけなら、その方が的確です。
これは以前話していた、複数他社のアプリケーションをバラバラに使うとは違う意味になります。
「業務を整理した上で、つなげたい情報や仕事ごとに必要な機能を分けて作る。」
「その複数の必要アプリを1つの画面に統合する。」
「必要な情報は一か所にまとまり、同じ情報を何度も持つ必要もない。」
簡単に言えば、必要な道具を作りそれを、まとめて工具箱にしまう。
誰でも必要に応じて1つの工具箱から、必要な道具が簡単に出し入れ出来る状態にする。
だから用途に応じた道具(個別視点での最善なアプリケーション)が出来る。
市販ソフトでは作れなかった「自社の形」
市販されている業務ソフトには、多くの会社で利用できるという大きなメリットがあります。
しかし前の記事でも触れたように、多くの会社で使えるように作られている
以上、自社だけの仕事に完全に合わせることは難しくなります。
例えば、
「営業担当が入力した、この3項目だけ生産側でも使いたい」
「この数字とこの数字を合わせて、管理者だけに見せたい」
「この情報は会計にも必要だけれど、現場では別の見せ方をしたい」
「この条件になった案件だけ、別の管理へ回したい」
「社内で管理している情報の一部を、そのままサイネージでも情報共有したい」
こういった要望です。
こういった自社独自の条件を市販ソフトだけで対応しようとすると、
足りない部分が人による確認・転記・調整として残ることがあります。
一つひとつは小さなことかもしれません。
しかし、こうした
**会社独自の小さな条件の積み重ねが、実際の仕事の形**
になっていて、本当に社内で必要な情報で欲しい内容だったりします。
市販ソフトを探しても「あと少し足りない」と感じるのは、この部分なのかもしれません。
「連携できるか」は、実際に確認する必要があります
もちろん、現在使っているすべてのソフトを自由につなげられるわけではありません。
業務ソフトによっては、外部との連携機能が用意されているものがあります。
データをファイルとして出力できるものもあります。
逆に、外部へ必要な情報を出せないものもあります。
そのため、
**「今使っているソフトは、そのまま使えるのか?」**
**「必要な情報を取り出せるのか?」**
**「別のシステムから情報を渡せるのか?」**
これは実際の製品や契約内容、仕様を確認して判断する必要があります。
だから最初から、
「全部つなげます」
とも、
「全部作り直しましょう」
とも言えません。
まず現在の業務と、使っているソフトを見るところから始まります。
残す・つなぐ・作る
ここまでの話を簡単にすると、私たちが考えているのはこの3つです。
** 残す **
今のExcelや業務ソフトで問題がないものは、そのまま使う。
** つなぐ **
同じ情報を転記したり、集計し直したりしているところは、連携できないか調べる。
** 作る **
既存のソフトでは対応できない、自社にとって必要な部分だけをシステム化する。
全部を新しくするのではなく、
**「残す・つなぐ・作る」を分けて考える。**
これなら、今まで会社が積み上げてきた仕事をすべて捨てる必要もありません。
もしかすると、必要なのは「新しい業務ソフト」ではないかもしれません
「業務システムを導入したい」
という相談でも、実際に業務を見てみると、
新しいソフトを一つ購入すれば解決する場合。
今のExcelを少し整理すれば済む場合。
二つのソフトを連携できれば済む場合。
複数の情報をまとめる小さなシステムがあれば済む場合。
会社独自の業務だけ、新しく作った方がよい場合。
いろいろな答えが考えられます。
重要なのは、最初から答えを「新しいシステムを作りたい」に決めないことだと思います。
**今あるものを見て、残せるものを残し、
つなげられるものをつなぎ、足りないものだけ作る。**
その組み合わせを考えることも、業務システムを作る仕事の一つです。
「このExcelと今の業務ソフト、どうにか一緒にできない?」
「会計ソフトは変えたくないけれど、そこまでの作業を楽にしたい」
「複数のソフトに散らばっている情報を、必要なところだけまとめたい」
「今の仕組みを残しながら、一部分だけ自社向けに作れない?」
そんな、まだシステムの形になっていない相談からでも構いません。
**既存の製品に会社を合わせるだけではなく、
今あるものを活かしながら、自社に必要な形を一緒に考える。**
FP Systemでは、そんなところから業務システムについてご相談いただけます。
👆何だか自社業務に則した個別アプリを作成したくなってきたので無料で相談する
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